不動産投資の戦略について
不動産投資を成功させる王道戦略など、基本的なお話をシェアしてみたいなと思います。
まず不動産投資の簡単な仕組みを説明すると、マイホームのように家やマンションのワンルームを購入しますが、自分で住むわけではなく人に貸します。
当然人に貸していますので、家賃は毎月自分の口座に振り込まれます。
その際ローンを組んで不動産を購入していれば、ローンの返済が発生していますので家賃収入で、ローン返済を賄うことができます。
ローンの返済は一般的には35年です。という事は36年目以降はローンはなくなりますので、家賃があなたの収入にプラスされると言うわけです。
これが不動産投資は年金の代わりになると言う根拠になっています。
不動産投資には大きく2パターンある。
不動産投資には大きく2つのパターンがあります。短期投資と長期投資です。
短期投資はアパート一棟を購入し短期間で規模を拡大していくやり方です。
旅館やホテル等もありますが、上級者向けですのでここでは置いておきます。
長期投資のほうは、ワンルームなど比較的規模が小さい物件を分散して所有していく方法です。
一棟ものに比べて利回りが低い傾向にあるため、規模拡大の時間はかかります。
つまり長期戦ですね。
両者には当然ですが、メリットデメリットがあります。
まず短期で規模拡大を目指すアパート一棟投資ですが、利回りが高い傾向にあります。
簡単に言えば、1部屋を別々に購入するよりも、例えば14部屋ある一棟を購入した方が購入価格的に割安になる傾向があるからです。
不動産投資における利回りの計算は、年間家賃収入÷物件価格です(入居率などを考慮して利回りは計算します)
例えば1,000,000円投資して年間の配当が50,000円であれば利回りは5%と言う計算になりますから、年間の家賃収入がどのくらいあるかで利回りが決まります。
ただし、管理費や修繕費、固定資産税、初期費用等物件価格以外にもかかるコストはありますからその辺も計算に入れて利回りを算出する必要があります。
その中でも1番重要なのは入居率です。
何故かと言うと、例えば入居率が50% (1年間のうち半年しか入居がなかった場合)の場合利回りは一気に50%減になります(入居率が100%だった場合に比べて)このように入居率によって利回りというのは大きく変動するということを注意しておきましょう。
なぜ一棟投資のリスクが大きいかと言えば、入居率を確保できている事は大きくプラスになる可能性はあるのですが、逆に入居率が下がったときに一気にキャッシュフローが悪化してしまう可能性があるからです。
不動産投資は入居がついてなんぼの世界ですから、数字の計算だけをして利回りが高いからといって投資をスタートするのは非常に危険です。
年収が1,000万円を超えるような会社員の場合、アパートを購入して不動産投資をスタートする事はできますが、もし毎月のキャッシュフローが10万円の赤字あるいは20万円の赤字になってしまった場合さすがにそれを補填するのはかなりのストレスになるでしょう。
ただ、今ではかぼちゃの馬車問題等により一棟の融資はかなり厳しくなってきていますが。
まとめると、アパート一棟投資は、規模拡大が早く早めに家賃収入を確保しやすい反面、空室家賃の穴埋めなどの、リスクも大きいといえます。
2つ目の戦略は長期、分散型戦略
ここからは長期戦になるワンルームマンション投資についての話です。
ワンルームの場合、投資規模としては小さいケースが多いです。
ですから人によっては2部屋、3部屋所有からスタートすることができます。
エリアを分けるなどすれば、不動産投資に関わるあらゆるリスクを分散することができます。
例えば入居リスク、金利リスク、事故リスク、などです。
例えば不動産投資のオプションとしてキャピタルゲイン(売買益)を得ると言う選択があります。
不動産価格が上がるか下がるかを予測するのは至難の業です。
2年後3年後でしたらまだわかるかもしれません。
しかし10年後20年後その年がどうなっているかなど誰にも予測できるはずがありません。
ですから、初心者がいきなり売買ありきで不動産投資を始めるのはあまりにもリスキーです。
途中で売れればラッキーぐらいのつもりでいたほうが良いでしょう。
あくまでも将来の年金代わりになる固定収入を得るという目的でスタートするべきです。
ただ途中で値上がりして売却益を得ることができればそれはそれで1つの成功の形でもあります。
ですから物件を1つしか持っていないと言うよりも、2部屋、3部屋と分散して持っておいた方がどれかが売却できる確率はあがります。
ワンルーム投資では、不動産投資を比較的小さくスタートすることができ、人によってはエリアを分けて分散投資の要素を入れてさらにリスクを下げることができ、その上売却益を得ることのできる確率を上げることもできるのです。
リスクを下げる、売却益を得る確率を上げる、会社員や公務員が不動産投資をスタートする場合、本業の給料まで食いつぶしてしまうようなやり方では元も子もありませんから、私はなるべくリスクが低いやり方で長期戦で確実に資産を形成していく方を選択して行った方が良いのではないかと思います。
ただデメリットがないわけではありません。
それは時間がかかるという点です。
ワンルームの場合、賃貸需要が高い物件を選べば選ぶほど逆に利回りは落ちていく傾向にあります。
賃貸需要が低い物件を選ぶ事はそもそもリスクですからお勧めしません。
どうしてもスタート時点では毎月のキャッシュフローはプラスに持っていきにくいという特徴があります。
ここで毎月のキャッシュフローが例えば− 5000円等の状態でどうして投資と言えるのか?と言うご質問いただくことがあるのですが、それはあまりにも短期思考です。
ローンが完済した後の家賃収入まで含めトータルでの収支を考えて投資判断をするべきです。
話がそれましたが、ワンルームの投資の場合リスクは低いですが規模拡大にある程度の時間がかかると言う点がデメリットとしてあります。
リスクを取って早めに規模拡大を図るか、リスクを最小限に抑えて長期戦で確実に資産を増やしていくか、これはどちらが良い悪いの話ではなく(もちろん私のスタンスはありますが)どちらが自分の性格に合っているかと言う話になるでしょう。
物件選びについて
物件選びについていくつか注意点をお伝えします。
不動産投資はあくまで投資ですから、物件は投資対象として冷静に見るべきです。
よく、自分が住みたいかどうかを基準に物件選びをしてしまう方がいます。
これは失敗につながってしまう確率が上がります。
もし自分が住みたい物件であったとしても、世の中の人の多くが同じように住みたいと思うかどうかは別の問題だからです。
例えば子供がいる家庭の奥様の場合、比較的広いきれいなマンションに住みたいと思う方が多いです。
しかしそのような物件は駅からのアクセスがそれほど良くないケースもあり、投資対象として物件を見た場合、賃貸需要が低くなる可能性があります。
つまり入居リスクが高まるわけです。これは賢い選択とは言えません。
株式投資をイメージしてもらったら分かるのですが、ただ単に商品が好きだからといってその会社の株を買えば儲かるかというとそれはまた別の問題だということです。
業種的に伸びる業界なのかどうかや、会社の現在の業績や、今後の戦略などを分析して投資するべきかどうかを見極めるはずです。
不動産投資もまさにそれと同じように立地や間取り築年数、エリアや総戸数等の情報を冷静に見て投資するべきかどうかを決めるべきです。
もう一つは、良い物件ほど待ってはくれないと言うことです。
例えば賃貸需要が高くきれいな物件と言うのは、世の中に出る前の段階(未公開物件)で、所有者が決まってしまいます。
また良い物件の数は非常に数が少ないので、即断即決ができない人にとって良い物件を掴むのは難しいという現実があります。
分譲マンションのように数は多くありません。そういう意味では、不動産投資をスタートする前の段階からすでに事業主としての判断が問われると言っても良いでしょう。
終身雇用が崩壊し、年金が破綻すると言われている今の時代、日本人のライフプランが今後大きく変わることは間違いありません。
国は生涯現役や、高齢者雇用促進など進めています。
今までの常識にとらわれて、銀行預金のみの資産運用などしていれば、老後資金が全く足りず、来月の生活費を稼ぐためにアルバイトをし続けなければならないような悲惨な老後を迎えることになりかねません。
働き続けることができるうちはまだマシです。
体調崩したり怪我をしたり、体力的にも低下している状態で、働かなければ生活ができないと言うような経済環境を避けたいのであれば、何かしらの固定収入を年金の代わりに自分自身で準備しておくしかありません。
それをどうやって準備すれば良いのか?
最も現実的なのが不動産の家賃収入だと僕は考えています。
もちろん他にも自分が労働せずともお金を得る仕組みを作ることができますが、起業家になって会社をたくさん作って顧問料で稼いだり、IT会社のようにシステムを作り上げてその使用料を毎月もらったり、特許を開発してライセンス料を得たり、3億円の現金をプライベートバンクに預け4%で回して毎年1200万円の配当で収入を確保したり、とても一般的ではないやり方ばかりです。
再現性がある程度保てて、ローリスクで確実に固定収入を作る方法は不動産投資以外には無いといっても過言ではないでしょう。
今回は不動産投資について、ざっくりと2つの戦略についてお伝えをしました。