老後の生活費は実際いくら必要か

老後の生活費は実際いくら必要か

生きて行く中で一番辛い状態はどんな状態か?

それは、

「貧乏な独居老人」

 

になる事です。

お金がある独居老人と貧乏な独居老人では、ライフスタイルが真逆になります。

ランチに行ったり、旅行に行ったり出来る仲間は「お金」があればいくらでもできます。

もちろん健康も必要ですが。

私は、色々な人とお会いていますが、貧しい孤独な老人ほど辛いものはないと感じています。

 

そして、これから「貧乏な独居老人」が加速度的に増えると言われています。

老後の生活費は不足する人がほとんど

 

今日本では、何が起きているのか。

なぜ今、「生涯現役」「副業兼業」なのか?

 

老後は、実際問題年金はいくら貰えるのか?

いくらの生活費が必要なのか?

 

そのあたりの問題を動画でお伝えします。

記事を読む前にこちらのチェックをお勧めします。

 

【動画】間も無く死ぬまで働くのが当たり前の時代になる

 

日本は、バブルが崩壊した後経済状態はなかなかよくなっていません。

原因は、少子高齢化です。働く人口がどんどん現象し、年金や医療費など社会保障費は逆に増加しています。

 

国は毎年50兆円と言うとんでもない金額の借金をして今の社会保障制度を維持しています。

しかし、今後も進み続ける少子高齢化に対して、今の社会保障制度を維持することが、困難になってきているのは明確です。

現に、我々が受け取れる老後の年金受給額は毎年減り続けています。


一方で消費税、所得税などの税金はあがり続けています。

 

厚生年金保険料や健康保険料はあがり続けています。

気づかないところで、国民の負担は上がり続けているのです。

今回は、年金受給額や生活にどの位のお金が必要なのかに焦点を当てて30代、40代の現役世代が、自分たちの老後に安定した生活を送るためにはどうしたら良いか前をまとめてみました。

 

老後に必要な生活費は実際いくら?

 

実際に、老後にどのくらいの生活費がかかっているのか、何にいくら必要なのかを調査したデータをみてみましょう。

出典は公益社団法人生命保険文化センターの「生活補償に関する調査」結果です。

老後に必要な生活費

(引用元:価格.com老後に必要な生活費


月間最低日常生活費(左)とゆとりある生活費(右)に分かれています

夫婦二人での生活費になっています。

この調査は、アンケートに答えた方が、実際に必要だと思った額を答えています。

その結果、

老後に必要だと思う月間最低日常生活費は、22.3万円

老後に必要だと思うゆとりある生活費は、36.6万円

と言う結果でした。

また総務省の統計調査もみてみます。

老後に必要な生活費はいくら?

(引用元:http://erabukaigo.jp/pension/

総務省の統計調査では、毎月の支出を見ています。

 

結果は、234,504円/月と言うものでした。

生命保険文化センターの結果が、22.3万円(最低日常生活費)で、総務省の方が、23.4万円とほぼ同じ数字が出ています。

恐らくこの位の生活費は必要になると思われます。

「いやいや、こんなに掛からないでしょう」と思ったかたもいるかもしれません。

実際僕も思いました。

最低ならもっと少なくても良くない?って。

と言う訳でどんな支出があるのか内訳に関するデータは無いか調べて見ました。

そうすると詳細がありました。

さすが総務省です。細かいところまで出してくれています。

家計調査報告(2016)と言う調査に高齢者が実際に何にいくら使っているのかの、支出内訳があります

データでは2013年と2014年両方ありますが、似たような数字になっています。

老後の家計収支の内訳

(引用元:30歳から始める資産運用さんのウェブサイト

内訳をみるとやはり贅沢しているようには見えません。

医療費が1.5万円、交通費が2.5万円と少し多い気がしますが、老後特有ですね

足腰が弱ってくるとタクシーなどを利用することもあるのかもしれません。

交際費が3万円、娯楽費が2.6万円です。

 

老後は毎日休みですから、何かしら趣味などないと楽しく生活は送れないでしょう。

そう考えるとこの位は必要かもしれません。

その他支出が3万円ですが、生活費ではなく、子供が帰省した時にかかる費用や、孫にかかるお金、お年玉やお祝いなどが含まれているでしょう。

 

旅行など行けば、一回で10万単位でかかる事もありますから、娯楽や趣味などを増やせば、とても足りる金額ではありませんね。

年収にすると267.6万円ですから、贅沢は出来ないでしょう。

 

ゆとりある老後を送ろうと思えば、生活費として36.6万円必要なのは頷けます。

 

続いて老後収入の柱である、年金収入はいくら位なのか調べて見ます。

 

収入の柱である年金はいくら?

 

▶︎実際の年金受給額データを厚生労働省が公表していますので、そちらもご参考下さい→会社員の年金受給額はいくらくらいなのか?【実際のデータ公開】

 

国は、公的年金制度を維持するため5年に一度「財政検証」と言う、年金制度の見直しを行なっています。

財政検証は、社会情勢や経済状態を加味して将来いくらの年金収入が見込めるのかをシミュレーションしたものです。

 

財政検証の結果は、厚生労働省のウェブサイトに載っています。

財政検証について詳しく知りたい方は、財政検証レポートを読む!詳しく解説!

をご覧下さい。

下の図は、最新の財政検証を元に、老後に夫婦二人でいくら年金が貰えるかをシミュレーションしたものです。

実際に貰える年金はいくら?

(引用元:驚愕!今30代の年金月額は15万円程度、ウソだらけの年金の本当の受け取り額は?

 

今45歳の人が老後に夫婦二人で将来貰える年金受給額は、15万円〜19万円となっています。

平均月収が30万円の人は約15万円で、平均月収が50万円の人は約19万円です。

実際に年金をいくら貰えるかは、現役中の収入によって増えたり減ったりしますので、現役中の平均してどの程度の収入があったかによって、貰える金額は変わります。

ちなみに、今30歳の人が老後に貰える年金額は、13万円〜16万円です。

 

夫婦二人で貰えるのがこの金額です。

かなり少ないですね。

私は今37歳です。

仮にサラリーマンとして勤め上げたとして、老後貰える年金額は、13万円〜17万円です。

これは、今の経済状態での話です。

最新といってもマイナス金利や今後ますます進む、少子高齢化の影響は加味されていません

人口動態は非常に予測しやすいです。

いきなりベビーブームにならない限り、少子高齢化は進みます。

それは2025年問題や、2050年問題と言われています。

つまりこれからもっと経済状態(国のキャッシュフロー)が悪化することが、確実なことを考えれば、実際に20年後、30年後に貰える年金額は、さらに減っていると考えなければならないでしょう。

 

一体いくら貰えるのか想像もつきません。


老後の生活費と年金収入を比較

 

では実際に必要な生活費と貰える年金額を比較してみましょう。

今回は私が35歳ですので、35歳で平均月収が40万円だった場合で、比較してみました。

老後にかかる生活費と年金受給額の差額

最低必要な生活を送った場合でも、30年間で2652万円必要です。

生活費として、貯蓄を取り崩す金額が2652万円です。

 

最低必要な生活費ですから、旅行費用や、ゴルフ、趣味にはほとんど使えない金額です。

さらに言えば、万が一大病や怪我、介護状態になれば、さらにいくらのお金が必要になるかわかりません。

ゆとりある生活を送ろうとすれば、30年間で7596万円必要です。

 

とんでもない貯蓄が必要になります。

サラリーマンであれば、生涯賃金が2億7千万ですから、約4分の1を一月も欠かさず貯蓄し続けなければなりません。

ボーナス含め毎月給料の4分の1を一月も欠かさず貯蓄するのはほぼ不可能でしょう。

子供がいない家庭であれば、頑張れば可能かもしれませんが。



生活費が足りない場合どうなるのか?

 

では、万が一老後に年金だけでは生活費出来なくなってしてしまった場合どのような選択肢があるのか?

方法は限られています。

当然ですが、あまり想像したくないです。

こちらは、正直生活保護か働くかの2択になります。

 

年金不足が理由で生活保護は通るのか?

 

生活保護費は、最低生活費ー収入の差額を支給して貰える制度です

最低生活費は一体いくらなのか?については、厚生労働省が金額を出しています。

大体ですが、夫婦二人で貰える最低生活費は、11万円+アパート代くらいの様です。

 

この金額に年金が満たない場合は、不足している分を補ってくれます。

年金だけでは生活できない場合でも受給することは一応可能です。

ただし!!

現実問題として、受給できる条件は結構厳しいです。

 

1、最低生活費を満たす収入が無い人
2、生活を援助してくれる身内、縁者がいない事
3、資産がない事(車や家)

という3つの条件を満たした場合の様です。

うーんという感じです。

本当に切ない状態です。

まず働けない理由がなければ、なかなか受給は出来ないです。

 

特に身内や縁者に援助できる人がいたとしても、頼める人っているのでしょうか。

役所は、身内に生活費を援助できる人がいないか調査し、依頼しなければならない様です。

また、生命保険や車、不動産などお金に変えることが出来る資産があるかどうかの調査も、行われ、あれば申請することは出来ません。

生活保護受給者は基本的に、車は持つことは出来ない様です。


やはり現実的には、年金が足りず生活費が不足した場合は働くしかなさそうです。

若いうちから、将来自分がいくらの年金受給が見込めるのかは必ずチェックして下さい。

高齢者の就労状況について高齢者の働き口は、これからどんどん増えていくでしょう。

 

むしろ、老後も生活費を稼ぐため定年せずに働き続けるのが当たり前の世の中になっていきます。

国もそれを目指しています。

すでに、年金受給がくも年々減少しています。

厚生労働省のウェブサイトには、「生涯現役」というキーワードが沢山出てきます。

年齢に関わりなく働き続けることができる社会の実現を目指しています

年金受給額を見れば分かるように、少なくとも今の30代、40代、勿論20代もですが、年金だけで生活費を賄うのはどう考えても不可能です。

 

かといって、不足分を補うだけの貯蓄が可能かというと、それもかなり難しいでしょう。

だからこそ、生涯現役で年齢に関係なく働き続けることができる社会を目指しているのです。

ひと昔までは、子供が独立した50代くらいから、貯蓄を増やしていき、退職金で住宅ローンの繰り上げ返済をし、残ったお金でリタイア旅行に行くというライフスタイルが常識でした。

老後の生活費は年金で賄えたからです。

しかし、その様なライフスタイルは今後出来なくなるでしょう。

一部のお金持ちや若いうちから老後のために貯蓄を増やしていった人だけが、定年し、ゆとりある老後を過ごせるという世の中になります。

 

今すべき老後への備え

 

今、30代、40代ができる準備について、考えてみたいと思います。

万一、年金で生活費が賄えず、毎月貯金から取り崩すような自体に陥入れば、単純に貯金しているだけではいくらあっても足りないでしょう。

貯蓄を増やす方法は沢山ありますし、投資など含めて、資産形成できる金融商品は無数にあります。

少なくとも、銀行預金では貯蓄は増えませんし、資産形成は不可能です。

定期預金含めて、銀行預金は、30代、40代が一番やってはいけない資産形成だと僕は考えています

手数料などで、元本割れが確定しているからです。

せっかく時間を味方に付けることができるにも関わらずです。

少なくとも、今までよりは積極的に投資をして行く必要があります。

安全性とリターンを考えれば、株や不動産、外貨などはまず検討するべき投資先だと思います。

当然リスクがありますので、「知識」や「情報」を持つ必要があると言う事です。

逆に、「知識」や「情報」があれば意外と資産は出来てしまうものです。

金融リテラシーと言いますが、金融知識を深めて行くことが求められる時代になっていると言うことでしょう。

お金に無知なら
「普通」の生活すらできない世の中になる

赤坂ファイナンシャル株式会社の大西真人と申します。私は「日本人のマネーリテラシー向上に貢献する」をテーマに活動しています。お金の知識がなければこれからは貧乏一直線の時代です。もはや多くの人が描いている「普通」の生活すらままならなくなるでしょう。

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