お金持ちと貧乏人に2極化する時代に

お金持ちと貧乏人に2極化する時代に

日本はお金持ちと貧乏人の2極化している

日本は世界一のお金持ち国家にも関わらず、とても景気が悪いです。
少なくとも体感として景気が良いと感じる事はありません。

アベノミクスで株価は上がりましたが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による株の大量買い込みがあっただけでした。

雇用の増加も高齢者の延長雇用が要因でした。

一部、大企業での好業績などが報道されていましたが、GPIFが株を買ってくれたおかげで株価が上がった企業はあるでしょう。

GPIFは年金の原資を運用するので、お金が潤沢にある超優良企業の株しか買いません。
経団連に所属している企業は、日本全体の企業数のごく一部にすぎません。

その優良企業だけが潤ったからと言って、日本の景気が良くなったとは言えないでしょう。
それが日経平均などの一部の指標が、体感とかけ離れていることからも言えます。

つまり、一部のお金持ちがもっとお金持ちになり、貧乏な人たちは相変わらず貧乏という構図になっています。

日本という国は、今少子高齢化が進み、現在の社会保障制度が維持できなくなって来ています。
特に、年金制度はすでに制度を維持することはできない状態になっています。

日本は毎年100兆円の予算のうち約半分の50兆円を国債によってまかなっています。
つまり借り入れによってまかなっています。

国家予算とは、1年間で国が使うお金の総額です。
その半分は借金でまかなっています。
借金の原資は、銀行にある莫大な預金残高です。しかしいくら預金残高が多いとは言え、
いつかは無くなりますから、これからも同じように借金をし続けることは不可能です。

そうなれば、支出自体を減らすか、もっと増税して収入を増やすしかありません。
もはや支出を減らして、収入を増やすことを同時にならなければ毎年の財政赤字さえ解消しない状況です。

今後はますます、増税の方向に進み、なおかつ社会保障などの我々の生活に直結する経済的保障は縮小する事になります。

これからの日本は、お金持ちと貧乏人の二極化がどんどん進む事が予想されます。

大部分を占める中小企業は相変わらず…

株価が一時的に上がったのは、GPIFによる超優良株の買い込みが要因でした。
お金持ちの会社が更にお金持ちになっただけです。
既得権益層の利益を守っているとしか思えません。

世の中には数百万社という会社があります。

経団連に所属していて、役職を任せられている大企業の景気が良くなったからといって日本の景気が良いとは言えないでしょう。

なにしろ株価上昇は単なるGPIFによる買い込みが要因ですから

一方で、中小企業の景気は良くはなっていません。
何しろ、年金が減って言っていますし、増税も控えています。
国民の消費活動は活性化される要因が少なすぎる状況です。

お金を使わず貯め込む人が増えていますから、中小企業にとっては非常に厳しい状況だと言えるでしょう。


預金残高ばかりで、お金が回らない日本

日本はお金は沢山ある事は間違いないです。

2017年の国民の預金残高は、約1500兆円あります。

とんでもない金額の預金があります。
そのおかげで国は毎年何十兆円もの国債を発行できる訳です。

預金が国債を買い支えているのですから。

その半分以上は60歳以上の高齢者が使わずに預金していると言われています。
高齢者は年金を貰いながら預金は減らさずに、倹約生活を送っています。
中には、年金+副収入で生活してさらに貯金を増やしている人もいます。

お金はあっても回ってない「死に金」になっています。
全く動いていないのです。

お金がいくらあっても流動していなければ意味ありません。
借金の元手になるだけです。

預金をせずに使ってくれれば、企業が潤い、企業が使う分が増えます。
最終的に国民一人当たりの消費活動は上がります。

お金はあるだけではなく、消費に使われる事で経済が活性化し豊かになります。
まさに天下の回りものです。

銀行に何兆円あっても、企業に貸し付けが行われたり、
住宅ローンなどの金融商品に回されない限り、ただの通帳上の数字にすぎません。

特に日本は、高齢者の預金残高が非常に多い国です。
加えて、年金もかなりの金額をいまだに支給され続けていますから、
お金が高齢者に非常に偏っているのが今の日本の状況なのです。

高齢者も、介護などの将来的な不安から消費活動を控えていますから、
余計にお金が回らない状態なのです。


老後の年金がない可能性

お金が回らないという問題だけではありません。
今国は、「生涯現役」「副業兼業」を国策として進めています。

厚生省のウェブサイトには、
すでに色々なプロジェクトが立ち上がっています。

生涯現役とは、年齢に関係なく働き続ける世の中を目指すものです。
今の財政赤字を止めるには、国民が今まで通りのライフスタイルを送っていては、
到底維持できません。

年金制度や、介護保険、医療費補助など国は国民に様々な経済的保障を提供しています。
しかし、それは莫大な借金によって賄われているのです。

このままではいつかは破綻しますから、
定年せずに、働ける人にはどんどん働いてもらうという事です。

高齢者は多少時給が低くても働きます
年金の不足を補えば良いからです。

若者は生活がありますからそうはいきません。
少しでも時給が高い方が良いです

しかし時給が多少低くても構わない高齢者と戦わなくてはなりません。
これからますます高齢者雇用が促進されます。

若者にとっては非常に厳しい時代になっていくでしょう。

「生涯現役」とは一生働けという事です。

「副業、兼業」という言葉も出てきます。
土日も働けという事です。

つまりこれからは、「365日死ぬまで働いて税金納めてね」という事です。

ちょっとあり得ない状況だと思います。
若者よりも低賃金で働くことが出来る高齢者。

若い人たちにとってはさらに厳しい就労環境になる事が予想されます。

日本はお金はありますが、全く動いていません。
お金は天下の回り物とはよく言ったものです。

だからこそ、今後はますますお金持ちと貧乏人の格差が広がっていきます。
しかし、世界の中ではそれが標準です。

日本は最近までバブルという異常な時代を経験していました。
歴史上稀に見る好景気だったのです。

むしろ、世界的にみて当たり前の状況になっているのだと思います。
バブルの時代は、株を買えば値上げりし、土地を買えば値上がりした時代です。
資産形成するにはとんでもなく良い時代だったのです。

しかし今はどうでしょう。
銀行預金金利は0%です。
マイナス金利という異常な制作まで行われています。

バブルの頃と同じような考え方で生きていれば、間違いなく生活費を稼ぐために一生働かなければならないでしょう。

お金持ちだけが定年し、老後を悠々自適に過ごす事ができる時代になろうとしているのです。

▶︎アメリカの所得格差からみるこれからの日本経済【貧富の格差拡大】

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